忘れられない夏の痛みさ

大好きな人を愛したままで、
簡単に生きていけると思っていた。

赤い花を見る度に心の奥がきゅう、と痛むこの感じはいつまで続くのだろう。

 

永遠は無いと教えてくれたのは彼女だった、
それでもわたしは2022年の夏を、
この痛みも愛しさも大好きも瓶に閉じ込めて
永遠にしてしまいたいと思う。

帰り道に、金木犀の香りがしました。
秋が来て、1ヶ月という時間は直ぐに過ぎ去っていって、
吐く息が白くなる頃
わたしはこの夏を覚えているでしょうか

美しい未来だけを見つめることはきっと難しいから、
せめて今日の赤い花の色だけでも、
どうか鮮やかなままでいて。