感情の行く末

金木犀の香りが、息をする度に飽和する。
愛をしているのだと、今日も思った。

好きだという感情を抱くことはとてもとても、あまりにも簡単で
宗教めいてしまう程に純粋で、切なもので、
加賀楓」という文字列だけで、愛ができてしまう。

愛おしさをかき集めては空を見て、
季節はそこにあって、
今年の秋が作られていく。
夜の香りと自分の香水、金木犀、電車の中で読んだ小説、そうやって美しいものばかり、記憶になる。

だいすきな子が今日を思い出にしてくれる、そんな毎日だ